IT企業の経理職がリモートワークを経験して感じた限界と課題

私が勤めるIT関連の会社では業績が右肩上がりに推移しており、業務拡大による人員不足が課題となっておりました。

しかしIT業界は納期が迫ると朝早くから夜遅くまで仕事をこなす必要があり、深夜まで働いて家に帰れずホテルで一夜を過ごしてまた出社という事が日常茶飯事でした。

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離職率が高く新卒に敬遠されがちなIT業界

給料は業界平均、年齢平均よりも良くそれなりに人材は集まってくるにはくるのですが、定着せずに3年離職率が高いというマイナス要素により新卒から敬遠されがちというのが課題でした。

そんな中、業績が拡大して人員不足が慢性化しており、外注さんに業務を振っておりましたが、品質が安定せず顧客からのクレーム増加や、ノウハウが自社に蓄積せずスキルが向上しない点も将来的にはマイナスである事は目に見えてしました。

働き方改革で学生のイメージアップを図る

そこで会社が行ったのが働き方改革です。政府が旗を振って動き出したのとシンクロして会社も乗っかったという感じです。もちろんIT業界である当社が率先してやらなければどの業界がやるんだという社長のはっぱもありました。

自社で取り入れた働き方改革の内容は、

  1. ペーパーレス化の推進
  2. テレワーク(リモートワーク)の推進
  3. 年次有給休暇の強制取得

の3つです。

それをある日、経営会議で承認後すぐに社員に対して説明、関連する規定改定を経てホームページにプレスリリース記事をアップロードして世間、特に就職活動中の学生向けに宣言アピールしました。

リモートワークで自分の時間が増えた

実際にリモートワークを行ってみて、プラスな点はもちろん多くありますが課題も多くあると感じました。まずプラスの点は様々ありますが、1番メリットを感じたのがは通勤時間という概念がなくなった事です。

今までドアトゥドアで1時間15分片道かかってましたから往復で2時間30分の通勤時間がありました。リモートワークとする事でそれがなくなったのがすごく新鮮で嬉しい事でした。

しかも満員電車に乗らなくて済み、浮いた2時間半を自分の時間に使えるのは夢のようでした。

経理職がリモートワークで感じた限界と課題

一方でものすごく不便だと感じた事がいくつかあります。

それは私は経理職をやっているのですが、経費精算、請求書処理、売上の検収書など一部EDI化され電子化されたものもあるものの、ほとんどの証跡が紙に打ち出されて経理に提出されてきます。その紙を見て経理処理を行う必要があるため、自宅でできる経理業務は限定的でした。

証跡が完全電子化される事でその悩みは解消されるのでしょうが、まだまだシステムが対応していないのと、税務署への届出など課題が多くあるのでリモートワークの普及にはまだ時間がかかりそうです。

それと直接的に会社と関係があるわけではありませんが、会社業務を家でやるとなると気になるのが家族です。他に家族がいると例えば仕事中に掃除を行う、炊事洗濯を行うという事で集中が途切れてしまいそうになることもあります。

特に自宅と会社メンバーとテレビ会議をやっている時に後ろが騒がしいと困ったもので下手をすると会社にいるメンバーに自宅の状況が分かってしまう心配さえあります。静かな環境、できれば自分の部屋がないとリモートワークは少し厳しいかもしれません。

リモートワーク無しでは事務職の採用は難しい時代に

何にでも言える事ですが、新しい事をやろうとすると積極的に推進する人と消極的な人、反対勢力の3つに分類されるようになります。

リモートワークは子育て、あるいは介護の問題で離職せざるを得なかった人が辞めなくてすむようになるなど今の日本にとって必要不可欠だと思います。

業種によっては不可能かもしれませんが一般的な会社に事務として働く職種であれば、リモートワークが当たり前となり、そうでない企業に人は集まりにくくなると思います。

なのでここは働き方改革に乗っかっていく事が会社の成長につながると思います。急に働き方を変えるわけですから課題は多く、特に紙の書類をどうするかといった問題もありますが、今後、システム改修や電子化などやりようはあると思いますので積極的に取り組むのが得策でしょう。

グループウェアによるリモートワークのメリットとデメリット
都内のIT関連会社で人事をしています。採用や研修の業務がメインではありますが、人数が少ないため一部労務にも携わっています。 ITツールを多く扱っているので、もともとリモートワークに対しては寛容な会社でした。営業職の社員は、平時から外出...